スマートバンドは、健康管理やスポーツでの運動量を記録できる便利なアイテムとして
人気があります。しかし、夏の炎天下で使用していると「突然電源が落ちる」「気づい
たらシャットダウンしていた」といった不具合を経験した人も多いのではないでしょう
か。実はこれは故障ではなく、スマートバンドが持つ特性や設計に関係しています。
本記事では、スマートバンドが炎天下で落ちる原因と、その具体的な対策方法について
詳しく解説します。これから購入を検討している方や、すでに使用中の方もぜひ参考に
してください。
スマートバンドが炎天下で落ちる原因
スマートバンドは内部にバッテリーとセンサーを搭載しており、常に心拍数や歩数を計
測しています。そのため小型ながら発熱しやすい構造になっています。特に夏場の直射
日光下では以下の条件が重なり、内部温度が急激に上がってしまうのです。
これはスマートバンドだけでなくスマートウォッチなども一緒で内部温度が上昇すると
自動的にOFFになるものが多いです。
・直射日光
外気温が35℃を超える状況では、腕に密着しているスマートバンドが直
接太陽光を受けて温度上昇して内部温度が上昇する。
・体温の影響
装着者の体温も加わり、外気温+体温+デバイス発熱という三重の熱負荷がかかる。
・小型化
スマートバンドは冷却機構がないため、熱がこもるとすぐに安全装置が働き自動シャッ
トダウンする。
多くのスマートバンドは公式仕様で「動作環境温度:0〜45℃」程度に設定されていま
す。例えば、HUAWEI Band 8やXiaomi Smart Band 9/10といった人気モデルでも、
40〜45℃を超えると自動停止する報告があり、これは異常ではなく設計上の安全機能
です。
ですので、夏場は直射日光+体温+デバイス発熱で簡単に上限を超えるため、
炎天下や夏の屋外では注意が必要です。
夏の車の中に少しいるだけでこのような警告文が出てきます。
スマートバンドが熱に弱い理由
・黒や濃色の筐体
黒い筐体は光を吸収しやすく、直射日光を浴びると他の色に比べて温度が上がりやすい
傾向があります。そのため、夏場に黒いスマートバンドを使うと特に熱がこもりやすい
です。
・小型バッテリー液晶ディスプレイ
スマートバンドは省電力設計ですが、心拍計測やディスプレイ表示の際に発熱します。
小型ゆえに放熱性が低く、炎天下では内部温度がすぐに限界値に達してしまいます。
・防水構造による放熱性の低下
多くのスマートバンドは防水対応ですが、その構造上どうしても密閉度が高くなりま
す。これが熱を逃がしにくくし、結果としてオーバーヒートのリスクが高まるのです。
日常でできる熱対策
炎天下でもできるだけ快適にスマートバンドを使うために、以下の対策を取り入れるこ
とをおすすめします。
・直射日光を避ける
外を歩くときは、なるべく腕を日陰に入れるだけでも温度上昇を抑えられます。
例えば長袖シャツを着る、手首カバーを使用するといった工夫が有効です。
・外して持ち歩く
運動量の計測が不要なタイミングや、屋外で長時間歩くときは、一時的に外してポケッ
トやバッグに入れるのも一つの方法です。
内部温度が下がれば再度正常に使用できます。
・夏は予備の時計を併用する
時間確認だけであれば通常の腕時計を使うのも有効です。
アナログ時計やソーラー充電式の腕時計は熱の影響を受けにくく、炎天下でも安心して
使用できます。
サウナでの使用は基本的に非推奨
熱に弱いという点で注意しないといけないのはサウナです。
ほとんどのスマートバンドは「防水性能」をうたっていますが、それはあくまで水泳や
シャワー程度を想定したもの。
サウナのように 80〜100℃近い高温環境 では、電子機器の内部パーツやバッテリーが
ダメージを受ける可能性が高いです。
メーカーの取扱説明書でも、サウナや温泉での使用は避けるよう明記されていることが
多いです。
夏で起きる内部温度上昇条件と同環境となるため、こちらもシャットダウンがかかり
使用できないことが多いです。
ちなみに通常の時計でもサウナでの使用は非推奨のものが多いです。
Gショックのような耐久性が売りの時計でも基本的にはサウナや温泉などでの使用は
推奨されていません。
サウナ内で時計を使用したいなら壊れてもいい安い時計を1個用意して使用するのが
ベターな選択になります。
まとめ
スマートバンドは健康管理や運動記録に便利なアイテムですが、炎天下では熱に弱く、
電源が落ちることがあります。これは故障ではなく、安全のための設計によるもので
す。
特に黒い筐体や防水モデルは熱がこもりやすいため、日陰での使用や一時的に外す
などの対策が必要です。
これからの夏本番に向けて、直射日光を避ける工夫や予備の時計を併用するなどして、
スマートバンドを快適に活用してください。正しい知識と対策をとることで、大切なス
マートバンドを長持ちさせ、健康管理に役立ててましょう。